アニメ化で話題沸騰中の『ある魔女が死ぬまで』。この作品がどこで読めるのか、カクヨム版と書籍版の違いはあるのか気になる方も多いはずです。
『ある魔女が死ぬまで』は元々カクヨムで連載されていたWEB小説が原作となっており、現在も全編が無料で読むことができます。
一方で書籍版は構成が異なり、WEB版と違った視点や演出が加えられています。本記事ではカクヨム版と書籍版の違い、読むならどちらがいいのかをわかりやすく解説します。
- カクヨム版と書籍版の違いや特徴
- 読む順番やスタイルに合わせた楽しみ方
- 同じ物語でも異なる感動が得られる理由
『ある魔女が死ぬまで』はカクヨムで全話無料公開中
『ある魔女が死ぬまで』は、もともと小説投稿サイト「カクヨム」で連載されていたWEB発のファンタジー作品です。
今や書籍化・アニメ化も果たした人気作となりましたが、現在もカクヨムでは全話無料で読むことが可能です。
WEB小説としての原点を知ることで、作品の魅力をさらに深く味わうことができるでしょう。
2019年から2022年までカクヨムで連載されたWEB小説
本作は2019年10月から2022年8月までカクヨムで連載されました。
連載当初は無名だった作者・坂さんですが、徐々に読者の支持を集め、電撃の新文芸2周年記念コンテストにて大賞を受賞するまでに至りました。
その後の書籍化とアニメ化へと続く快進撃のきっかけとなったのが、このカクヨムでの評価だったのです。
現在も全話無料で読める完結済みの名作
カクヨムで公開されている『ある魔女が死ぬまで』は、全編が無料で完結済みです。
総文字数はおよそ50万字におよび、ボリューム感も十分な読み応えのある構成となっています。
最終話まで通して読むことで、メグ・ラズベリーという少女の成長と感動の物語をしっかりと体験できます。
まずはWEB版で物語の世界に触れてから、書籍版に進むという読み方もおすすめです。
書籍版は再構成され母娘の絆に焦点をあてた構成
カクヨムで人気を博した『ある魔女が死ぬまで』は、2021年12月より電撃の新文芸レーベルから書籍化されました。
書籍版はWEB版と同じストーリーをベースにしつつ、構成や視点が大きく見直された再構成作品となっています。
特にメグとファウストの関係性に焦点を当てた描写が強調されており、よりエモーショナルな物語へと昇華されています。
WEB版は「成長」、書籍版は「別れ」に主眼を置いた展開
WEB版では、メグという一人の魔女見習いの成長と冒険が軸となっていました。
読者は彼女が多くの出会いと試練を経て、自身の在り方を見つけていく姿に心を動かされたはずです。
一方、書籍版ではメグとファウストとの“別れ”という感情的なテーマが前面に押し出されています。
そのため、全体のトーンがより濃密で、内面描写や心理描写にも時間が割かれる構成になっています。
ファウストの人物像が書籍版でより深く描かれている
書籍版で特に変化が大きいのが、ファウストというキャラクターの深掘りです。
WEB版では「師匠」としての立ち位置が強調されていた彼女ですが、書籍版では“母”としての顔がクローズアップされています。
孤児だったメグを育てた背景や、無言の愛情、そして別れへの覚悟と葛藤——。
こうした要素が追加されることで、メグとファウストの関係性により深い感動が生まれ、作品に厚みが増しています。
カクヨム版と書籍版の主な違いとは?
『ある魔女が死ぬまで』は、カクヨム版と書籍版でストーリーの大筋は共通しています。
しかしながら、実際に読み比べてみると、細部において多くの違いが見受けられます。
特に演出面や感情表現に関するアプローチが異なっており、それぞれに独自の魅力があります。
ストーリーの大筋は同じでも細かな描写が異なる
両バージョンともに、主人公メグが“命の種”を求めて嬉し涙を集める旅を描く点は共通です。
ただし、各エピソードの描写の深さや展開の順序、セリフの細部には違いがあります。
書籍版では物語のテンポや感情の起伏が調整されており、読者がより感情移入しやすい構成となっているのが特徴です。
ラストは同じでも、演出や感情の動かし方に違いあり
坂さんによれば、
「もしラストまで書籍化できていたとしても、結末の形は同じにしたと思う」
とのことです。
つまり、カクヨム版と書籍版でエンディングそのものは変わらないと考えられます。
しかしながら、そこへ至る過程や感情の盛り上げ方、場面ごとの印象の与え方には明確な差があります。
書籍版は、まるで映画を観ているかのような演出が加わり、より読者の感情を意識した表現が施されています。
読むならどっち?カクヨム版と書籍版の魅力比較
『ある魔女が死ぬまで』を読むにあたって、「まずはカクヨムで読むべきか、それとも書籍版で読むべきか」と迷う方も多いでしょう。
どちらにもそれぞれ異なる魅力があり、読む人のスタイルや目的に応じて選ぶことができます。
ここでは、両者の特徴を比較して、あなたに合った読み方を見つけてみましょう。
カクヨム版は手軽に読めてテンポの良さが魅力
カクヨム版の最大の利点は、すぐに・無料で・どこでも読めるという手軽さです。
スマホやPCさえあれば、通勤中や休憩時間にでも気軽に読み進めることができ、1話あたりのテンポも軽快です。
また、WEB連載ならではのライブ感があり、キャラたちの成長をリアルタイムで追うような感覚も味わえます。
まずは物語の世界に触れてみたいという方には、カクヨム版が最適です。
書籍版は丁寧な演出と装丁・イラストが楽しめる
一方の書籍版は、再構成による完成度の高さと、物理本ならではの魅力が詰まっています。
とくに印象的なのが、イラストレーター・がのすけ氏によるカバーアートや挿絵。
キャラクターの表情や世界観を視覚的に楽しめるため、物語への没入感が格段に高まります。
また、書籍ならではの丁寧な文章構成や心理描写の深さも、感情移入したい読者にとって大きな魅力です。
ある魔女が死ぬまで カクヨム 小説版 書籍版 違いのまとめ
『ある魔女が死ぬまで』は、カクヨム版と書籍版の両方に異なる魅力がある作品です。
ストーリーの本質は共通していながら、演出や描写、読後の余韻の残し方には違いがあります。
どちらから読んでもメグの旅路に心動かされることに変わりはありません。
まずはカクヨムで世界観に触れ、気に入ったら書籍版も
まだ作品に触れたことがない方は、まずカクヨム版で物語の雰囲気やテンポを体験してみるのがおすすめです。
WEB小説ならではの読みやすさと感情のライブ感があり、メグやファウストの魅力が自然と心に染み込んでくるでしょう。
そして、もっと深く味わいたいと思ったときに、書籍版で再び物語を辿るという楽しみ方もあります。
それぞれの良さを楽しめば、メグの物語がもっと深くなる
カクヨム版と書籍版は、単なる「同じ話のメディア違い」ではありません。
描き方や読者への届け方が異なる“ふたつの物語体験”とも言えます。
その両方を味わうことで、メグ・ラズベリーというキャラクターの魅力がより立体的に浮かび上がってくるはずです。
ぜひ、あなたなりの順番とペースで、彼女の物語にじっくり触れてみてください。
- WEB版はカクヨムで全話無料公開中
- 書籍版は母娘の絆に焦点を当てた再構成
- ストーリーの大筋は同じでも演出に違いあり
- WEB版はテンポ重視、書籍版は心理描写重視
- 読む順番に正解はなく、両方楽しめる構成
- まずカクヨムで世界観に触れるのがおすすめ
- 書籍版は挿絵や演出が魅力的な完成版
- 二つの形でメグの物語をより深く楽しめる
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