2025年夏アニメとして注目を集めている『ダンダダン』ですが、第18話の放送をきっかけに、X JAPANのYOSHIKIさんがSNS上で反応を示したことが大きな話題となりました。
問題となったのは、劇中に登場した楽曲「Hunting Soul」。視聴者の間では「X JAPANの『紅』に似ている」との声が上がり、YOSHIKIさん本人もコメントを発信。
本記事では、アニメ『ダンダダン』とYOSHIKI氏との間で起きた“紅酷似問題”の詳細と、現在の状況、ファンの反応、著作権的な視点からの考察までを詳しく解説します。
- YOSHIKIが反応した“紅”酷似問題の経緯
- 著作権や表現の自由に関する論点
- ファンや業界内の反応と今後の動向
『ダンダダン』でYOSHIKIが反応した“紅”酷似シーンとは?
2025年夏アニメ『ダンダダン』第18話の放送直後、“紅”に酷似した楽曲が流れたことでSNS上は騒然となりました。
物議を醸したのは、劇中で披露されたバンド“HAYASii”のパフォーマンス。
それをきっかけに、X JAPANのリーダーであるYOSHIKIさん自身が反応し、炎上騒動へと発展しました。
劇中バンド“HAYASii”の「Hunting Soul」とは
問題となったのは、劇中の文化祭ライブシーンで披露されたオリジナル楽曲「Hunting Soul」。
この曲は、ギターのイントロや構成がX JAPANの代表曲「紅」と非常に似ていると視聴者の間で話題に。
“おはらいだぁ!”というシャウトで始まる演出も、まるでX JAPANのステージ演出を想起させるものでした。
アニメ制作側は公式のコメントを出していないものの、MBSアニメの公式YouTubeでは同楽曲のリリックビデオが公開され、一気に注目を集めました。
視聴者の間でも「これはリスペクト?」「あまりに似すぎている」と議論が巻き起こり、X(旧Twitter)上で炎上状態となりました。
YOSHIKI氏がSNSで投稿した内容と経緯
YOSHIKIさんは8月8日、自身のXアカウントで以下のようにコメントを投稿。
「何これ、X JAPANに聞こえない?」
さらに続けて、「この件何も知らないんだけど、こういうのってあり?」「この制作チーム、事前に一言ぐらい言ってくれれば良いのに…」と不満をあらわにしました。
最も波紋を呼んだのは、「弁護士達からも連絡がきた」という発言。
法的措置も視野に入れているかのような文面に、ファンの間では「そこまで言う必要あった?」「YOSHIKIらしくない」との失望の声も上がりました。
その後、YOSHIKI氏は一転して謝罪。
「今回の件、急に連絡が来て驚いて、つい呟いちゃいました。お騒がせしてすみません。ごめんなさい。」
と投稿し、騒動は一旦の収束を見せた形となりました。
なぜYOSHIKIは問題視したのか?
一見、作品への“オマージュ”にも見える『ダンダダン』の劇中曲。
しかしYOSHIKIがこれほどまでに反応したのは、単なる偶然では済まされない“楽曲の酷似性”と“事前連絡の欠如”が背景にありました。
そこには、アーティストとしての信念と、著作権への強い意識が垣間見えます。
著作権侵害の可能性と弁護士からの連絡
YOSHIKIが投稿で最も物議を醸したのが、「弁護士達からも連絡がきた」という発言でした。
これは暗に、「著作権侵害の可能性がある」と専門家が判断したことを示唆しています。
もちろん現段階で法的措置には至っていませんが、“法の目”で見たときにアウトの可能性があるほどの類似性だったということです。
著作権の世界では、メロディやコード進行、リズムなどが“実質的に同一”であると判断されれば侵害にあたります。
『Hunting Soul』は、構成・テンポ・シャウトの入り方などが『紅』と極めて似ており、“参考”を超えて“模倣”に近いと取られても仕方のないレベルだと指摘する声も出ています。
YOSHIKIが黙っていられなかったのも、無理のない話かもしれません。
YOSHIKIの“最初は笑っていた”発言の真意
この件の続報で、YOSHIKIはファンとのやりとりの中で、「最初は笑っていたんだけど…」と投稿しています。
つまり、初見では好意的に受け止めようとしていたものの、繰り返し指摘されることで事の重大性に気付いた、という心境の変化があったと読み取れます。
また、本人も「一言でも事前に言ってくれていれば…」と語っており、怒りの矛先は“無断引用”そのものにあったことが明確です。
YOSHIKIにとって“紅”は、X JAPANを象徴する楽曲であり、世界に挑戦し続けてきた中での魂そのもの。
その楽曲が、何の断りもなく他作品で使用されたように見えたことが、彼の感情を大きく揺さぶったのは当然と言えるでしょう。
『ダンダダン』制作側の対応と現状
“紅”酷似騒動がSNSで拡散される中、注目されたのはアニメ制作側の対応でした。
果たして本当に著作権侵害に該当するのか、そして制作サイドはどのような立場を取っているのか。
ここでは、楽曲の権利を巡る背景と、今後の対応について整理します。
Sony Music Publishingとの権利関係の整理
YOSHIKIはXでの投稿にて、「この件、Sony Music Publishingからも連絡が来た」と発言しました。
これはつまり、X JAPANの楽曲に関する著作権管理会社が事態を把握し、法的観点で精査を始めた可能性を示しています。
『ダンダダン』に登場した「Hunting Soul」が仮に“紅”の要素を含むと認定された場合、原曲側の権利者とのライセンス交渉が必要となります。
現時点では、制作陣側の意図や経緯について明確な説明はないものの、「音楽監修」「作曲者クレジット」などに関する情報が精査されている最中とみられています。
業界的にも、著作権侵害の問題は極めて慎重に扱われるため、一時的に関係者間で協議が行われている段階と思われます。
公式からの発表はあるのか?
2025年8月時点で、『ダンダダン』公式からの声明や謝罪文などは発表されていません。
アニメの制作委員会方式においては、責任の所在が曖昧になりやすいという構造的な問題も影響しています。
そのため、クリエイター個人やスタジオ側からの発信は期待しづらいという見方もあります。
一方で、リリックビデオの公開元であるMBSアニメ公式チャンネル側からの削除・修正等も行われておらず、現状としては“黙認”状態にあるとも言えるでしょう。
今後、視聴者やメディアからの圧力が高まれば、何らかのコメントが出される可能性も否定できません。
ファンの反応は?“オマージュ”か“パクリ”か
『ダンダダン』とYOSHIKI氏の騒動は、SNSや掲示板でも大きな議論を巻き起こしました。
その中心にあったのは、「これはオマージュなのか、パクリなのか」という問いでした。
ファンの間では意見が分かれており、その温度差が一層この問題を複雑にしています。
「リスペクトとして許容できる」という肯定的意見
一部のファンは、『Hunting Soul』をX JAPANへのリスペクトと受け止めたようです。
特に「紅」世代の視聴者からは、「懐かしい」「これは分かる人には分かる愛あるオマージュ」との声も多数見られました。
アニメや漫画の世界では、過去の名作やアーティストへのオマージュは一定の文化として認識されており、今回のケースも「悪意はなかったのでは」と擁護する声が散見されました。
さらに、「YOSHIKIさんが怒っても仕方ないけど、そこまで激しく言わなくてもよかったのでは?」というバランスを取る意見も。
文化的リスペクトと法律的グレーゾーンの間で、ファンの思いもまた揺れ動いているのが現状です。
商業アニメにおける引用表現への懸念の声
一方で、「これは商業作品としてアウトでは?」という厳しい意見も根強く存在します。
視聴者の中には、「一視聴者の二次創作とは違う」「金銭が発生する作品でこれは危険」と、商業アニメとしてのモラルに疑問を投げかける声もあります。
特に音楽の著作権に敏感な層からは、「制作側が軽く考えていたとしたら問題」との懸念も。
また、「紅」は日本の音楽史において特別な位置を占める楽曲であるため、それを無断で想起させる演出は“軽率”だという指摘も目立ちます。
“オマージュ”と“パクリ”の境界線は極めて曖昧ですが、受け手の感情によって、印象は大きく変わることを象徴する一件となりました。
アニメ『ダンダダン』とYOSHIKIの騒動まとめ
アニメ『ダンダダン』における「Hunting Soul」と、X JAPANの「紅」との“酷似問題”は、アニメと音楽、そして著作権の境界を問い直す出来事となりました。
YOSHIKI氏がSNSで反応したことで火が付き、ファンの間でもオマージュか盗作かを巡って激しい議論が巻き起こったのです。
本件は、単なる炎上騒動に留まらず、創作における「リスペクト」の在り方を改めて考えさせられる契機にもなりました。
YOSHIKI自身は後に「最初は笑っていた」と語り、感情的な投稿についても謝罪。
しかし、「事前に一言あれば良かった」という言葉にこそ、本音がにじんでいました。
アーティストの想いや努力、作品への誇りは、たとえ一瞬の引用であっても軽視すべきではないという強いメッセージでもあったのです。
『ダンダダン』制作側の対応や声明はいまだなく、今後の動向が注目されます。
同時に、視聴者やクリエイターが共に考えるべきは、創作の自由と敬意のバランスです。
本件が、より健全な表現と対話を生むきっかけとなることを願います。
- 『ダンダダン』劇中曲がX JAPAN「紅」に酷似
- YOSHIKIがSNSで反応し騒動に発展
- 著作権やオマージュの線引きが議論に
- ファンの間でも意見が大きく分かれる
- YOSHIKIの謝罪で一時的に収束
- 制作側は現在も公式声明を出していない
- 「創作と敬意」の在り方が問われた一件